インプラントの成功率を分かりやすく解説!手術前の不安を解消
- 2026年3月7日
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葛飾区金町の歯医者・矯正歯科『かなまち志田歯科』です。
失った歯を補う治療法としてインプラントを検討しているものの、手術への不安や「本当に成功するのだろうか」という疑問から、一歩踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、インプラント治療の成功率について、具体的なデータをもとに分かりやすく解説します。成功・失敗の定義、成功率を左右する要因、そして万が一の失敗の原因と対策までを掘り下げることで、漠然とした不安を解消し、納得できる治療を選択するためのお手伝いをします。治療の基本的な流れや費用にも触れるため、全体像を把握したうえで、前向きに治療を検討できるようになるでしょう。
インプラント治療の成功率はどのくらい?
インプラント治療を検討されている方にとって、最も気になるのは「成功率」の具体的な数字ではないでしょうか。インプラントは、失った歯を補う治療法として非常に信頼性が高いことで知られていますが、その成功率は一律ではありません。手術直後の短期的な成功率と、10年後、15年後といった長期的な成功率では数値が異なりますし、どのような状態を「成功」と見なすかによっても解釈が変わってきます。このセクションでは、国内外の科学的なデータに基づき、一般的な成功率と長期的な成功率、そしてインプラント治療における「成功」の定義について詳しく掘り下げて解説していきます。
一般的なインプラントの成功率は95%以上
まず、インプラント治療の一般的な成功率についてご説明します。国内外のさまざまな研究報告を総合すると、インプラント治療後、埋め込まれたインプラントが問題なく機能している割合は95%以上とされています。この「機能している状態」とは、インプラントが顎の骨としっかりと結合し、痛みや炎症もなく、計画通りに噛む機能を果たしている状態を指します。この95%以上という数字は、歯を失った場合の他の治療法であるブリッジや入れ歯と比較しても非常に高い成功率であり、インプラント治療が確立された安定性の高い治療法であることを明確に示しています。
ただし、この高い成功率は、適切な診査診断のもと、インプラント治療に関する知識と経験が豊富な歯科医師が手術を行い、さらに患者さんご自身が術後の適切なケアを継続するという条件が揃って初めて達成されるものです。あくまで全体的な平均値であり、個々の患者さんの骨の状態、全身疾患の有無、生活習慣などによって成功率は変動する可能性があることをご理解いただくことが大切です。
10年後・15年後の長期的な成功率は?
インプラントは、一度入れたら長期間にわたって使用することを前提とした治療法です。そのため、手術直後の成功率だけでなく、10年、15年といった長期的な視点での成功率(インプラントの生存率とも言います)を把握することが非常に重要になります。多くの長期的な研究報告によると、インプラントの10年後の成功率は約90~95%、15年後でも約85~90%程度とされています。これは、治療から長い年月が経過しても、ほとんどのインプラントが問題なく機能し続けていることを意味し、その耐久性の高さが伺えます。
しかし、初期の成功率に比べて、長期的な成功率の数値がわずかに低下することからも分かるように、インプラントを長持ちさせるためには治療後の継続的な努力が不可欠です。天然の歯と同様に、インプラントも日々の丁寧なセルフケア(ブラッシングなど)と、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケア(専門的なクリーニングやチェック)を怠ると、インプラントの寿命は短くなる可能性があります。長期的な成功は、歯科医院と患者さんの双方が協力し合い、維持管理を継続することで達成されるものだと認識しておきましょう。
そもそもインプラントの「成功」の定義とは?
「インプラント治療の成功率が95%以上」と聞くと非常に高い数字ですが、具体的にどのような状態を「成功」と見なすのか、その定義があいまいだと感じられるかもしれません。インプラント治療における「成功」には、いくつかの明確な基準が存在します。第一に、埋め込まれたインプラント体(人工歯根)が痛みや炎症、揺れ、感染などを起こさず、顎の骨としっかりと結合していること(これを「オッセオインテグレーション」と呼びます)。第二に、インプラントの上に装着された人工歯が、食事や会話といった日常の機能において問題なく作用していることです。
さらに、見た目の自然さや美しさ、そして患者さんご自身が治療結果に満足しているかどうかも、成功の重要な判断基準となります。また、インプラント周囲の歯茎が健康的な状態を保てていることも含まれます。これらの基準が満たされている状態が「成功」と言えるでしょう。一方で「失敗」とは、これらの基準が満たされず、最終的にインプラントを除去せざるを得なくなった状態を指します。単にインプラントが口の中に残っているかだけでなく、機能面、審美面、そして健康面で問題なく快適に使用できている状態こそが「成功」であると理解することで、成功率の数字をより正しく評価できるようになります。
インプラントの成功率を左右する5つの要因
インプラント治療の成功は、単に手術がうまくいくだけで決まるものではありません。歯科医院側の技術や設備といった要因と、患者さん自身のお口や全身の健康状態、生活習慣といった要因が複雑に絡み合って結果を左右します。ここでは、成功率に影響を与える代表的な5つの要因を、「歯科医院側の要因」と「患者側の要因」に分けて詳しく解説します。これらの要因を理解することは、信頼できる歯科医院を選び、ご自身でできる対策を講じる上で非常に重要です。
【歯科医院側の要因1】歯科医師の技術力と経験
インプラント治療の成否を分ける最も重要な要素の一つが、執刀する歯科医師の技術力と経験です。インプラント手術は、ミリ単位の精度が求められる繊細な処置です。顎の骨の中にある神経や血管を避けながら、インプラントを正しい位置・角度・深さに埋め込むには、高度な外科技術と豊富な知識が必要となります。
特に、口腔外科分野での経験が豊富な歯科医師は、解剖学的な構造を熟知しており、手術中の偶発的なトラブルにも的確に対応できる能力を持っています。また、多くの症例を経験している医師ほど、患者さん一人ひとりの骨の状態や噛み合わせに応じた最適な治療計画を立てることができます。歯科医院を選ぶ際には、インプラント治療の実績や、担当する医師の経歴・専門性を確認することが推奨されます。
【歯科医院側の要因2】精密な検査と治療計画
安全で確実なインプラント治療は、事前の精密な検査と、それに基づく正確な治療計画なくしては成り立ちません。特に重要なのが、「歯科用CT」による検査です。従来のレントゲン写真が二次元的な平面画像であるのに対し、歯科用CTは顎の骨の構造を三次元的に、立体的に把握することができます。これにより、骨の厚みや密度、硬さといった質を正確に評価できるだけでなく、重要な神経や血管の位置をミリ単位で特定することが可能になります。
この詳細な情報をもとに、どのサイズのインプラントを、どの位置に、どの角度で埋め込むかというシミュレーションを行います。こうした徹底した術前計画が、手術のリスクを大幅に低減し、インプラントの初期固定(骨と結合する最初のステップ)の成功率を高めます。CT設備を備え、精密な診断を行っているかどうかは、歯科医院の安全性への意識を測る一つの指標と言えるでしょう。
【患者側の要因3】お口の健康状態(歯周病など)
インプラントを埋め込む「土台」となるお口の中が健康でなければ、治療の成功はおろか、手術自体ができません。特に注意が必要なのが歯周病です。歯周病は、歯周病菌によって歯を支える骨が溶かされてしまう病気ですが、この細菌はインプラントにも感染します。インプラントが歯周病にかかると「インプラント周囲炎」と呼ばれ、天然歯の歯周病よりも進行が速く、最悪の場合インプラントを支える骨が溶けて脱落する原因となります。
そのため、インプラント治療の前には、必ず歯周病や虫歯の治療を完了させ、お口の中をクリーンな状態にしておく必要があります。また、治療後もインプラントを長持ちさせるためには、日々の丁寧な歯磨きでプラークコントロールを徹底し、健康な口腔環境を維持し続けることが不可欠です。
【患者側の要因4】全身の健康状態(糖尿病など)
お口の中だけでなく、全身の健康状態もインプラントの成功率に大きく影響します。特に、糖尿病の方は注意が必要です。血糖値のコントロールが不良な場合、体の免疫機能が低下し、傷の治りが遅くなる傾向があります。これにより、手術後の感染リスクが高まったり、インプラントと骨の結合が阻害されたりする可能性があります。また、骨粗しょう症の治療薬を服用している場合も、顎の骨に影響を及ぼすことがあるため、事前の申告が必須です。
高血圧などの循環器系の疾患も、手術中のリスク管理の観点から注意が必要です。ただし、これらの持病があるからといって、必ずしもインプラント治療が受けられないわけではありません。かかりつけ医と連携し、全身状態を良好にコントロールすることで、多くの場合、安全に治療を進めることが可能です。カウンセリングの際には、既往歴や服用中の薬について正確に伝えることが極めて重要です。
【患者側の要因5】生活習慣(喫煙・歯ぎしりなど)
日々の生活習慣も、インプラントの成否を左右する見過ごせない要因です。中でも最も大きなリスクとなるのが「喫煙」です。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、歯茎への血流を悪化させます。これにより、手術後の傷の治りが遅れるだけでなく、インプラントと骨の結合が妨げられ、長期的な成功率が非喫煙者に比べて著しく低下することが多くの研究で示されています。また、免疫力の低下を招き、インプラント周囲炎のリスクも高まります。
もう一つの注意すべき習慣が、「歯ぎしり」や「食いしばり」です。睡眠中などに無意識に行われるこれらの癖は、インプラントに対して過剰な力を加え続けます。この過度な負担が、インプラント本体や上部構造(人工歯)の破損、あるいはインプラントを支える骨の破壊につながる可能性があります。歯ぎしりの自覚がある場合は、就寝時にマウスピース(ナイトガード)を装着するなどの対策が必要となるため、事前に歯科医師に相談しましょう。
インプラント治療の「失敗」とは?主な原因と対策
インプラント治療は、95%以上という高い成功率を誇る信頼性の高い治療法ですが、残念ながら「失敗」に至るケースもゼロではありません。漠然とした不安を抱えたまま治療に臨むのではなく、失敗する可能性のある原因を事前に理解し、対策を講じることで、そのリスクを最小限に抑えることが可能です。
このセクションでは、インプラント治療で起こりうる代表的な失敗のパターンを3つ取り上げ、それぞれの原因と、それを防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。万が一の事態を正しく知り、備えることは、安心してインプラント治療に臨むための大切なステップとなります。
原因1:インプラントと骨が結合しない(初期固定の失敗)
インプラント治療における初期の失敗として、埋め込んだインプラントが顎の骨と十分に結合しない「オッセオインテグレーションの失敗」があります。これは、手術後から人工歯を装着するまでの治癒期間中に発生するトラブルで、インプラントにぐらつきが見られたり、最悪の場合、自然に抜け落ちてしまったりします。
この失敗の主な原因としては、手術部位の骨の量が不足していたり、骨密度が低かったり(骨質が悪い)する場合が挙げられます。インプラントを埋め込むには、十分な量の健康な骨が必要です。また、コントロール不良の糖尿病や喫煙習慣なども、骨の再生能力を妨げ、インプラントと骨の結合不全のリスクを高めることが知られています。
対策としては、治療前の歯科用CTによる精密な骨評価が不可欠です。三次元的な画像診断により、骨の厚み、幅、密度、そして重要な神経や血管の位置を正確に把握することで、治療計画を最適化できます。もし骨が不足していると診断された場合は、骨造成(骨を増やす処置)を併用することで、インプラントが安定して結合するための十分な土台を確保し、初期固定の失敗リスクを低減させます。
原因2:インプラント周囲炎を発症する
インプラント治療が成功し、長年問題なく使用できていたにも関わらず、後に失敗に至る最大の原因が「インプラント周囲炎」です。これは、インプラントの周りにプラーク(歯垢)が溜まることで引き起こされる細菌感染症で、天然歯の歯周病に相当します。インプラント自体は人工物なので虫歯にはなりませんが、それを支える歯茎や顎の骨といった歯周組織は細菌の攻撃を受けます。
インプラント周囲炎の初期段階では、歯茎の腫れや出血が見られますが、天然歯の歯周病に比べて痛みなどの自覚症状が出にくい傾向があります。そのため、患者さん自身が気づかないうちに進行し、気づいた時にはインプラントを支える顎の骨が溶けてしまい、インプラントのぐらつきや脱落につながることも少なくありません。
インプラント周囲炎の最大の対策は、徹底した予防です。日々の丁寧な歯磨きによるセルフケアでインプラントの周りを清潔に保つことが非常に重要です。そして、何よりも歯科医院での定期的なメンテナンスを欠かさず受けることが極めて重要です。プロによるクリーニングでセルフケアでは除去しきれない汚れを取り除き、インプラントの状態や噛み合わせを定期的にチェックすることで、異常の早期発見・早期治療につなげることができます。この地道な取り組みこそが、インプラントを生涯にわたって健康に機能させるための鍵となります。
原因3:過度な負担によるインプラントの破損・脱落
インプラントは非常に丈夫な素材であるチタンやセラミックで作られていますが、許容範囲を超える力が継続的にかかり続けると、破損や脱落につながることがあります。この「過度な負担(オーバーロード)」の主な原因は、歯ぎしりや食いしばりです。睡眠中などに無意識に行われるこれらの癖は、時に体重の何倍もの力が奥歯にかかると言われています。
このような過度な力は、インプラントと骨の結合を破壊したり、インプラントの上に装着される上部構造(人工歯)や、インプラント体と人工歯を連結する内部のネジを破損させたりするリスクがあります。また、長期間にわたる持続的な負担は、インプラント周囲の骨に炎症を引き起こし、骨の吸収を招く可能性もあります。
この問題への対策としては、まず歯科医師が治療計画の段階で噛み合わせを精密に分析し、インプラントに特定の力が集中しないように設計することが重要です。その上で、歯ぎしりや食いしばりの癖がある患者さんには、就寝時に専用のマウスピース(ナイトガード)を装着してもらい、インプラントを過剰な力から保護します。ナイトガードは、インプラントにかかる力を分散・緩和し、破損や脱落のリスクを軽減する効果があります。また、非常に硬い食べ物を頻繁に食べる習慣なども、インプラントに負担をかける可能性があるため、注意が必要です。
インプラント治療の成功率を高めるためのポイント
ここまでインプラントの成功率や失敗の原因について解説してきましたが、ここからは、患者さん自身が治療の成功率を高めるためにできる、具体的なアクションについて掘り下げていきます。治療の成否は歯科医師任せにするものではなく、患者さんが主体的に関わることで、より確実なものにできます。信頼できる歯科医院の選び方から、治療前後の過ごし方まで、後悔しない治療のために押さえておきたい3つの重要なポイントをご紹介します。
ポイント1:信頼できる歯科医院を選ぶ
インプラント治療を成功に導くための最も重要なステップは、信頼できる歯科医院を選ぶことです。外科手術を伴う専門的な治療であるため、どの医院で治療を受けるかによって、安全性や長期的な結果が大きく変わってきます。ここでは、後悔しない歯科医院選びのために、特にチェックすべき3つの具体的な基準を解説します。
歯科用CTなどの精密検査設備が整っているか
安全なインプラント治療の土台となるのが、術前の精密な検査です。特に「歯科用CT」が院内に導入されているかどうかは、重要な判断基準となります。歯科用CTを用いることで、顎の骨の立体的な構造、厚みや密度、神経や血管の位置を正確に把握でき、より安全で確実な手術計画を立てることが可能になります。院内に設備があれば、検査から診断、治療計画の説明までがスムーズに進みます。カウンセリングの際に、CT撮影を含む精密検査を実施しているか、その検査結果をどのように治療計画に活かすのかを具体的に質問してみましょう。
口腔外科など専門性のある医師が在籍しているか
インプラントは外科手術であるため、担当する歯科医師の専門性は非常に重要です。大学病院の口腔外科での勤務経験がある、あるいは日本口腔インプラント学会などの専門医・指導医の資格を持つ医師は、解剖学的な知識と外科手技に精通しています。難症例への対応や、万が一の偶発症が起きた際のリカバリー能力にも長けているため、安心して治療を任せることができます。クリニックのウェブサイトで医師の経歴や所属学会を確認したり、カウンセリングで直接治療実績について尋ねたりするのも良いでしょう。
事前のカウンセリングが丁寧で質問しやすいか
治療の技術や設備と同じくらい大切なのが、患者さんとのコミュニケーションです。治療前のカウンセリングで、こちらの不安や疑問に真摯に耳を傾け、専門用語を避けながら分かりやすく説明してくれる歯科医師は信頼できます。治療のメリットだけでなく、リスクやデメリット、費用、治療期間、他の治療法との比較など、あらゆる情報を包み隠さず提供してくれるかどうかがポイントです。高圧的な態度を取らず、患者さんが納得するまで質問に付き合ってくれる、そんな「話しやすさ」や「信頼感」も、長い付き合いになる主治医を選ぶ上で欠かせない要素です。
ポイント2:治療前に必要な処置を済ませておく
インプラント治療を始める前には、お口の中を最適な状態に整えることが不可欠です。これを「術前処置」と呼びます。もしお口の中に虫歯や歯周病があれば、インプラント手術の前に必ず治療を完了させる必要があります。なぜなら、これらの病気の原因となる細菌が、手術した部位に感染し、インプラントの定着を妨げたり、術後の合併症を引き起こしたりするリスクがあるからです。
インプラントという新しい歯を迎えるために、まずはお口全体の大掃除をするイメージです。治療期間が少し長くなることもありますが、これはインプラントの長期的な成功を確実にするための重要な投資です。歯科医師の指示に従い、必要な処置をきちんと済ませてから、万全の態勢で手術に臨みましょう。
ポイント3:治療後の定期メンテナンスを継続する
インプラント治療は、人工歯を装着して完了ではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。インプラントを長期間、問題なく使い続けるためには、治療後の定期的なメンテナンスが不可欠です。メンテナンスでは、歯科医師や歯科衛生士がインプラントの状態、噛み合わせ、周囲の歯茎の健康をチェックし、専門的な器具を使ってセルフケアでは落としきれない汚れを徹底的にクリーニングします。
これにより、インプラントの最大の敵である「インプラント周囲炎」を予防・早期発見することができます。メンテナンスの頻度は、お口の状態によりますが、通常3~6ヶ月に1回程度です。面倒に感じるかもしれませんが、この一手間を惜しまないことが、高価なインプラントを一生涯の財産にするための最も確実な方法です。
手術への不安を解消!インプラント治療の基本的な流れと費用
インプラント治療に対する不安の多くは、「何をされるか分からない」という未知への恐怖から来ています。治療がどのようなステップで進んでいくのか、全体の流れをあらかじめ把握しておくだけで、心の準備ができ、安心して治療に臨むことができます。ここでは、初回のカウンセリングから最終的なメンテナンスまで、インプラント治療の基本的なプロセスをステップごとに解説します。また、気になる費用についても触れていきます。
STEP1:カウンセリング・精密検査
最初のステップは、歯科医師によるカウンセリングです。患者さんの悩みや希望を伺い、インプラント治療の概要やメリット・デメリットを説明します。治療を進める意思が固まったら、口腔内写真の撮影、レントゲンや歯科用CTによる精密検査を行い、お口や顎の骨の状態を詳細に分析します。これらの検査結果をもとに、最適な治療計画と正確な見積もりが作成され、患者さんに提示されます。
STEP2:インプラント埋入手術
治療計画に同意したら、いよいよインプラントを埋め込む手術(1次手術)を行います。手術は局所麻酔下で行われるため、術中に痛みを感じることはほとんどありません。歯茎を少し切開して顎の骨を露出し、専用のドリルでインプラントを埋め込むための穴を形成します。そこにインプラント体を埋入し、歯茎を縫合して手術は完了です。手術時間は本数にもよりますが、1本あたり30分~1時間程度が目安です。
STEP3:治癒期間
手術後は、埋め込んだインプラントが顎の骨としっかりと結合する(オッセオインテグレーション)のを待つための治癒期間に入ります。この期間は、骨の状態や手術部位によって異なりますが、一般的に下顎で2~3ヶ月、上顎で3~6ヶ月程度です。この間、必要に応じて仮歯を装着することもあるため、日常生活に大きな支障はありません。骨とインプラントが結合するまで、安静に過ごすことが重要です。
STEP4:人工歯の装着
治癒期間を経て、インプラントと骨がしっかり結合したことを確認したら、最終的な人工歯を装着する準備に入ります。インプラントの上部を露出し、人工歯の土台となる「アバットメント」を連結します(2次手術)。その後、お口の型取りを行い、その型をもとに歯科技工士が患者さん専用の人工歯(上部構造)を製作します。完成した人工歯をアバットメントに装着し、噛み合わせの最終調整を行えば、治療は完了です。
STEP5:定期メンテナンス
噛める機能と美しい見た目を取り戻した後は、その状態を長く維持するためのメンテナンスが始まります。3~6ヶ月に1回程度のペースで定期的に通院し、歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアを受けます。インプラントの状態や噛み合わせのチェック、専門的なクリーニングを行い、インプラント周囲炎などのトラブルを予防します。この定期メンテナンスこそが、インプラントの長期的な成功を支える重要なステップです。
費用の目安と保証制度について
インプラント治療は、公的医療保険が適用されない自由診療のため、費用は全額自己負担となります。費用は、使用するインプラントの種類、上部構造の材質、骨造成の有無、そして歯科医院によって大きく異なりますが、一般的な目安として1本あたり30万円~50万円程度です。この費用には、カウンセリングから手術、人工歯の装着までの一連の治療費が含まれることが多いですが、内訳は医院によって異なるため、カウンセリング時に総額でいくらかかるのかを明確に確認することが重要です。
また、多くの歯科医院では、インプラント治療に対して「保証制度」を設けています。これは、保証期間内にインプラント本体や上部構造に問題が生じた場合、無償または一部負担で再治療や修理を行うというものです。保証期間や保証の対象、適用条件(定期メンテナンスの受診が必須など)は医院ごとに異なります。安心して治療を受けるためにも、保証制度の有無と、その詳細な内容を事前にしっかりと確認しておきましょう。
まとめ:インプラントの成功には信頼できる歯科医院と術後ケアが不可欠
インプラント治療は、95%以上という非常に高い成功率を誇る、失った歯の機能と審美性を取り戻すための信頼性の高い治療法です。しかし、この高い成功率は決して自動的に約束されるものではありません。インプラント治療を長期的に成功させるためには、大きく分けて二つの重要な柱があります。
一つ目の柱は、歯科用CTなどの精密な検査設備を備え、口腔外科の専門知識を持つ経験豊富な歯科医師のもとで、安全かつ正確な手術を受けることです。これにより、治療前の正確な診断と、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療計画が可能となり、手術自体の成功率を高めます。信頼できる歯科医院を慎重に選ぶことが、治療の第一歩として極めて重要です。
二つ目の柱は、患者さんご自身の治療への取り組みです。インプラント治療を始める前に、虫歯や歯周病といったお口のトラブルをしっかりと治療し、健康な状態に整える必要があります。そして、治療が完了し人工歯が装着された後も、毎日の丁寧なセルフケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスを継続することが不可欠です。これらの術後ケアを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルが発生し、せっかく成功したインプラントの寿命を縮めてしまう可能性があります。この歯科医院と患者さんの両輪が揃って初めて、失った歯の機能と見た目を取り戻し、食事や会話を心から楽しめる快適な生活を長く維持できるのです。
インプラント治療の不安は専門医に相談しよう
この記事を通じて、インプラント治療の成功率や、その成功のために何が必要かについて、ご理解を深めていただけたことと思います。しかし、それでもなお「自分の場合はインプラント治療が可能なのだろうか」「本当に手術は大丈夫なのだろうか」といった、個別の状況に対する不安や疑問が残っているかもしれません。
そうした漠然とした不安を解消する最善の方法は、インプラント治療に精通した専門家である歯科医師に直接相談することです。多くの歯科医院では、インプラントに関する無料のカウンセリングを実施しています。この機会に、ご自身の現在の口腔内の状態を専門医に診てもらい、疑問に感じていること、不安に思っていることを遠慮なく質問してみましょう。治療を受けるかどうかを決める前に、まずは専門医の話を聞き、ご自身にとって最適な選択肢を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか。勇気を出して一歩踏み出すことが、自信に満ちた笑顔と快適な生活を取り戻すための最初のステップとなるはずです。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
監修者
志田 祐次郎 | Shida Yujiro
日本大学松戸歯学部卒業後、国保旭中央病院、医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科に勤務し、医療法人Belldent志田歯科の理事を務める。 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校の講師を経て、絹の台歯科クリニック、いちファミリー歯科クリニックで勤務を重ね、2020年に「かなまち志田歯科」開院。
【所属】
【略歴】
- 日本大学松戸歯学部 卒業
- 国保旭中央病院 前期・後期研修
- 医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科 勤務
- 医療法人Belledent志田歯科 理事
- 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校 講師
- 絹の台歯科クリニック 常勤勤務
- いちファミリー歯科クリニック 非常勤
金町駅/京成金町駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科
『かなまち志田歯科』
住所:東京都葛飾区金町6-1-7 LCプレイス1階
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