歯周病の治し方は?正しいセルフケアと治療の流れを解説
- 2025年3月29日
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葛飾区金町の歯医者・矯正歯科『かなまち志田歯科』です。
歯みがきのたびに出血がある、歯ぐきが腫れている、そんな症状に心当たりはありませんか?
「歯周病かも…」と不安になって検索したけれど、何から始めればいいか分からない人は少なくありません。
実際に歯周病は、日本人の成人の約8割がかかっていると言われるほど身近な病気であり、放置すると歯を失う原因にもなります。
歯周病の改善には、歯科医院での専門的な治療と、日々のセルフケアの両方が欠かせません。
今回は、歯周病の正しい治し方を基礎から解説し、どのように通院し、何を自宅で行えば良いのかまで分かりやすく整理します。
読むことで、歯ぐきの不安がなくなり、自分の歯で一生食べられる未来に近づけます。
歯周病は治せる?その正しい向き合い方
歯周病は完治できるのか?
結論からお伝えすると、歯周病は「進行を止める」ことが可能な病気です。
しかし、溶けてしまった骨や失った歯肉を完全に元通りに戻すことは難しいため、早期発見と継続的なケアが重要です。
歯周病は一度治ったように見えても、再発しやすい病気でもあります。
そのため、「治す」ことと同時に「維持し続ける」ことも大切なのです。
歯周病の原因と初期症状
歯周病の主な原因は、プラーク(歯垢)に含まれる歯周病菌です。
初期段階では歯肉炎として始まり、進行すると歯周炎となり、歯を支える骨が溶けて歯がぐらつく原因になります。
早期であれば自覚症状はほとんどなく、気づかないうちに進行しているケースも多いため、セルフチェックが重要です。
【歯周病の初期サイン】
- ・歯みがきのときに出血する
- ・歯ぐきが赤く腫れている
- ・口臭が気になる
- ・歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなった
- ・歯が長く見える、歯ぐきが下がった
これらの症状に心当たりがある場合、早めに歯科医院で診断を受けましょう。
歯周病を治すための基本的な治療法
歯科医院で行う歯周基本治療
歯周病の治療は、まず「歯周基本治療」から始まります。
これは、歯の表面や歯ぐきの中に付着した歯垢や歯石を取り除く処置で、進行度に関係なくすべての患者に行われます。
【歯科医院での主な処置】
- ・スケーリング(歯石除去)
- ・ルートプレーニング(歯根表面の滑沢化)
- ・噛み合わせの調整
- ・歯周ポケットの測定と評価
- ・ブラッシング指導
これらを数回に分けて行い、炎症やポケットの深さが改善しているかを再評価します。
中等度~重度の場合の追加治療
基本治療だけでは改善が見られない場合、外科的処置が検討されます。
たとえば、深い歯周ポケットを外科的に開き、根の深部に付着した歯石を除去する「フラップ手術」や、歯周組織の再生治療などがあります。
歯周病の治し方で大切なのは日々のセルフケア
セルフケアが治療成功の鍵
いくら歯科医院でクリーニングしても、自宅での歯磨きが不十分であれば、すぐにプラークが再付着して歯周病は再発します。
歯周病治療で最も重要なのは、日々のセルフケアの質を高めることです。
【正しいブラッシングのポイント】
- ・毛先を歯と歯ぐきの境目にあてて小刻みに動かす
- ・強く磨かず、力を抜いて磨く(ペンを持つように)
- ・1回あたり最低5分は時間をかける
- ・フロスや歯間ブラシを併用する
- ・できれば朝昼夜の3回磨く
おすすめの補助清掃器具
歯ブラシだけでは、プラークの約60%しか落とせないとも言われています。
以下のような補助清掃用具を活用することで、除去率を高めることができます。
【補助清掃器具】
- ・デンタルフロス
- ・歯間ブラシ
- ・ワンタフトブラシ
- ・電動歯ブラシ
治療期間と通院の目安
歯周病治療にかかる期間は?
治療にかかる期間は進行度によって異なります。
- ・軽度:1〜3ヶ月(基本治療で改善)
- ・中等度:3〜6ヶ月(SRP+複数回の再評価)
- ・重度:6ヶ月〜1年以上(外科処置を含む)
治療期間が長引く最大の理由は「一度で全ての歯を治療できないから」です。
麻酔や器具の使用、身体的負担を考慮し、数回に分けて治療を行います。
生活習慣の見直しも治療の一環
歯周病は生活習慣病の側面もあり、特に以下の要因は進行を早めるリスクとなります。
【歯周病の進行因子】
- ・喫煙
- ・糖尿病(血糖コントロール不良)
- ・睡眠不足やストレス
- ・間食や高糖質な食事
- ・歯ぎしり・食いしばり
治療の成功には、歯科での治療と同時に、これらの習慣も見直すことが求められます。
まとめ
歯周病は一度かかると元の状態に完全には戻りませんが、適切な治療と日々のセルフケアによって進行を止め、健康な歯ぐきを維持することは十分可能です。
歯科医院でのスケーリングやSRPなどの治療に加え、自宅でのブラッシングやフロスの活用が欠かせません。
また、喫煙や糖尿病などの生活習慣も見直すことで、治療効果が高まり、再発も防げます。
症状が軽いうちに対処することが、歯を守るための第一歩です。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
監修者
志田 祐次郎 | Shida Yujiro
日本大学松戸歯学部卒業後、国保旭中央病院、医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科に勤務し、医療法人Belldent志田歯科の理事を務める。 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校の講師を経て、絹の台歯科クリニック、いちファミリー歯科クリニックで勤務を重ね、2020年に「かなまち志田歯科」開院。
【所属】
【略歴】
- 日本大学松戸歯学部 卒業
- 国保旭中央病院 前期・後期研修
- 医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科 勤務
- 医療法人Belledent志田歯科 理事
- 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校 講師
- 絹の台歯科クリニック 常勤勤務
- いちファミリー歯科クリニック 非常勤
金町駅/京成金町駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科
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