虫歯は自然治癒できる?専門医が教える再石灰化の全知識
- 2025年6月21日
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歯が痛くないのに変色を見つけて不安になった経験はありませんか?
それは早期に対処すれば削らずに回復する初期虫歯かもしれません。
日本歯科保存学会など専門家は再石灰化を促す低侵襲治療を推奨しています。
今回は虫歯が自然に治る条件と見極め方セルフケアのコツを解説します。
読めば無駄に歯を削らずに済む判断軸と予防策が手に入ります。
結論として穴の開いていない初期虫歯は正しい習慣と専門管理で自然治癒が期待できます。
初期虫歯は再石灰化で治る可能性が高い
初期虫歯とはエナメル質の表面が白く濁ったり薄く変色している段階でまだ穴は開いていません。
この状態ではミネラルが唾液に溶け出しただけなので再石灰化が起これば元に近い構造が回復します。
フッ素応用とプラーク除去を徹底すれば自然治癒が期待できるため削る必要はありません。
一方で放置すると象牙質に達して急速に進行するので管理が不可欠です。
初期虫歯を見分けるチェックポイント
初期虫歯かどうかを確かめる方法は以下の5つです。
- ・白濁やチョーク状の艶消し面がある
- ・痛みやしみがまったく無い
- ・歯の表面は滑らかで探針が引っ掛からない
- ・黒く見えても穴が確認できない
- ・レントゲンで象牙質への透過像が認められない
再石灰化を促すセルフケア5か条
- ・毎日のブラッシングは歯と歯ぐきの境目に45度で当て小刻みに動かす
- ・フッ素濃度1500ppm前後の歯磨き剤を選び就寝前には吐き出すだけでうがいを控える
- ・甘い飲食物をだらだら摂らず食事と間食は時間を分ける
- ・キシリトール100%ガムを食後に5分以上噛んで唾液量を増やす
- ・水をこまめに飲み口腔内の酸を中和する
これらを続けることで脱灰と再石灰化のバランスが修復側に傾きやすくなります。
自然治癒できない虫歯と見逃しがちなリスク
エナメル質表層が崩壊して象牙質に細菌が入るC1以降は自然治癒しません。
内部で進行しても痛みが無い期間が長く神経に達すると激痛か神経壊死で無痛となります。
- ・冷水痛がある
- ・甘味痛が続く
- ・噛むと違和感がある
これらは象牙質感染が疑われるサインなので早急な治療が必要です。
プロフェッショナルケアで歯の寿命を延ばす
定期検診では視診触診に加えレントゲンや光学カリエス検査で見えない進行を評価します。
初期虫歯が確認されたらフッ素塗布やシーラントで表面を強化し進行をブロックします。
再石灰化が進まない部位は最小限のMI修復で健康な歯質を最大限残します。
専門家の管理下なら自然治癒のタイミングを逃さず重症化も防げます。
まとめ
穴の無い初期虫歯は再石灰化で自然治癒し得るが放置すると進行が早いです。
フッ素応用糖分管理プラークコントロールを習慣化することで脱灰を逆転させることも可能です。
疑わしい変色や症状があれば早めに専門検査を受けることが歯を守る近道でしょう。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
監修者
志田 祐次郎 | Shida Yujiro
日本大学松戸歯学部卒業後、国保旭中央病院、医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科に勤務し、医療法人Belldent志田歯科の理事を務める。 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校の講師を経て、絹の台歯科クリニック、いちファミリー歯科クリニックで勤務を重ね、2020年に「かなまち志田歯科」開院。
【所属】
【略歴】
- 日本大学松戸歯学部 卒業
- 国保旭中央病院 前期・後期研修
- 医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科 勤務
- 医療法人Belledent志田歯科 理事
- 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校 講師
- 絹の台歯科クリニック 常勤勤務
- いちファミリー歯科クリニック 非常勤
金町駅/京成金町駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科
『かなまち志田歯科』
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