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医療コラム

親知らずの放置、いつまで大丈夫?受診を迷う人が知るべきタイミング|金町駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科「かなまち志田歯科」平日20時/土曜18時まで診療の総合歯科医

親知らずの放置、いつまで大丈夫?受診を迷う人が知るべきタイミング

親知らずの放置、いつまで大丈夫?受診を迷う人が知るべきタイミング

葛飾区金町の歯医者・矯正歯科『かなまち志田歯科』です。

「なんだか親知らずのあたりが少しだけ変な感じがするけれど、特に痛いわけじゃないし、歯医者さんに行くほどではないかな」「仕事が忙しくて、つい自分の歯のことは後回しになってしまっている」このように感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。親知らずの違和感は、日常生活でよくあることのように思われがちですが、実はその小さなサインを見逃してしまうと、やがて取り返しのつかない大きなトラブルへと発展する可能性があります。自己判断で「まだ大丈夫」と決めつけてしまうと、あとで後悔するケースも少なくありません。

この記事では、親知らずの基本的な知識から、放置することで起こりうる具体的なリスク、そして受診を検討すべき明確なサインまでを詳しく解説します。さらに、実際に歯科医院を訪れた際の診察や治療の流れ、よくある質問にもお答えすることで、親知らずに関する漠然とした不安を解消し、安心して次の一歩を踏み出すための情報を提供します。

「痛くないから大丈夫」は本当?親知らずを放置するリスク

親知らずに痛みがないからといって、「特に問題ないだろう」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、目に見える症状がないからといって、安心はできません。親知らずが引き起こすトラブルは、しばしば静かに進行し、ある日突然、日常生活に支障をきたすほどの大きな問題に発展することがあります。

例えば、ある日突然激しい痛みに襲われたり、顔が腫れてしまったりと、予期せぬ形で症状が現れることも少なくありません。忙しい日々の中で、急な歯のトラブルは避けたいものです。このセクションでは、親知らずの放置が引き起こす可能性のある、見過ごされがちなリスクについて詳しくご紹介します。

これから、虫歯や歯周病、隣の健康な歯への悪影響、歯並びの乱れ、そして突然の強い痛みや腫れ、さらには顎の骨に膿が溜まるといった重篤な症状まで、具体的なリスクを一つずつ見ていきましょう。これらの情報を知ることで、親知らずの自己判断がいかに危険であるかを理解し、適切なタイミングで歯科医院を受診するきっかけにしていただければ幸いです。

そもそも親知らずとは?なぜトラブルが起きやすいのか

親知らずは、医学的には「第三大臼歯」あるいは「智歯」と呼ばれる永久歯で、一般的には10代後半から20代にかけて、口腔内の最も奥に生えてきます。通常、上下左右に1本ずつ、合計4本生えるのが一般的ですが、人によっては全て生えてこない場合や、生まれつき親知らずがない場合もあります。

現代人の顎は、食生活の変化などにより小さくなる傾向にあります。そのため、親知らずが生えてくる頃には、すでに他の永久歯が生えそろっていることが多く、親知らずがまっすぐに生えるための十分なスペースが残されていないケースが少なくありません。これが、親知らずがトラブルを引き起こしやすい最大の理由です。

スペースが足りないと、親知らずは斜めに傾いて生えたり、完全に骨の中に埋まったままになったり(水平埋伏)、一部だけ歯ぐきから顔を出す「半埋伏」の状態になったりします。このような不完全な生え方をしている親知らずは、後述する虫歯や歯周病、さらには隣接する歯や歯並び全体に悪影響を及ぼす原因となってしまうのです。

虫歯や歯周病(智歯周囲炎)の原因になる

親知らずがトラブルを引き起こす典型的な例として、虫歯や歯周病のリスクが高まる点が挙げられます。親知らずは口の最も奥に位置しているため、歯ブラシが届きにくく、食べ物の残りかすやプラーク(歯垢)が非常に溜まりやすい環境にあります。特に、斜めに生えていたり、歯ぐきの一部だけが覆いかぶさっていたりすると、どんなに丁寧に歯磨きをしても、きれいに清掃することが困難になります。

このような不衛生な状態が続くと、細菌が繁殖しやすくなり、親知らず自体が虫歯になるリスクが高まります。さらに、親知らずの周囲の歯ぐきが炎症を起こす「智歯周囲炎」を引き起こすことも少なくありません。智歯周囲炎は、歯ぐきの腫れや強い痛み、口臭の悪化、そして膿が出るといった症状を伴います。

智歯周囲炎は、一度症状が治まっても、体調を崩したり免疫力が低下したりすると繰り返し発症することが多いのが特徴です。炎症が慢性化すると、歯ぐきだけでなく周囲の骨にまで影響が及ぶ可能性もあり、放置することは非常に危険です。

隣の健康な歯にまで悪影響が及ぶ

親知らずの問題は、その歯単独にとどまらず、隣接する健康な歯(第二大臼歯)にまで悪影響を及ぼすことがあります。特に、親知らずが斜めに生えている場合、隣の歯との間に隙間ができやすく、そこに食べかすやプラークが詰まりやすくなります。

このような状態では、隣の歯の側面が虫歯になってしまうリスクが格段に上がります。自分では気づかないうちに進行し、神経に達するような大きな虫歯になってしまうことも少なくありません。さらに、親知らずが隣の歯を慢性的に押し続けることで、隣の歯の根が少しずつ溶けてしまう「歯根吸収」という深刻な問題を引き起こす可能性もあります。

最悪の場合、親知らずの抜歯が必要になった際に、隣の健康だった歯まで虫歯が進行していたり、根が溶けていたりするために、一緒に抜歯せざるを得ない状況に陥ることもあります。これは、健康な歯を失うという取り返しのつかない結果につながりかねないため、非常に注意が必要です。

歯並びが悪くなる可能性がある

親知らずが生えてくる際にかかる圧力は、口の中全体の歯並びに影響を与える可能性があります。特に、顎のスペースが足りない状態で親知らずが奥から前へ向かって押し出すように生えてくると、その圧力が隣の歯に伝わり、さらに前方の歯へと連鎖的に影響を及ぼすと考えられています。

この圧力によって、特に前歯が少しずつガタガタになってきたり、過去に矯正治療で整えた歯並びが後戻りしてしまったりする原因の一つとなる可能性があります。もちろん、歯並びの変化には親知らず以外の要因も多く存在するため、親知らずだけが唯一の原因であると断定することはできません。

しかし、親知らずが歯並びに影響を与える可能性は、多くの歯科医師が指摘するところです。もし、最近になって歯並びの変化を感じたり、矯正治療後の後戻りが気になったりする場合は、親知らずが影響している可能性も考慮し、一度歯科医院で相談してみることをおすすめします。

ある日突然、強い痛みや腫れに襲われる

普段は軽い違和感や、たまに「なんとなく痛い」程度の症状しかなかった親知らずが、ある日突然、激しい痛みや顔の腫れを引き起こすことがあります。これは、慢性的な炎症が潜んでいた親知らずの周囲で、仕事の疲れやストレス、風邪などによる免疫力の低下をきっかけに、細菌が活発化して急性の炎症(急性智歯周囲炎)を起こすケースでよく見られます。

急性炎症が起こると、親知らずの周囲の歯ぐきが赤く腫れ上がり、触れるだけでも激しい痛みを伴います。症状がひどくなると、口を開けるのが困難になる「開口障害」や、食べ物を飲み込むのが辛くなる「嚥下痛(えんげつう)」が生じることもあります。さらに、炎症が顔の外部にまで広がり、顔が大きく腫れ上がることも珍しくありません。

このような状態では、食事や会話、睡眠といった日常生活に大きな支障をきたし、仕事や学業にも影響が出てしまいます。痛み止めがほとんど効かないほどの激痛に苦しみ、夜も眠れなくなることもありますので、単なる違和感であっても放置せず、早めに専門家である歯科医師に相談することが大切です。

顎の骨に膿が溜まるなど重篤な症状につながることも

智歯周囲炎などの親知らず周辺の炎症をさらに放置すると、その影響は口の中だけにとどまらず、より重篤な全身的な症状につながる可能性があります。炎症が長期間続くことで、親知らずの周りの顎の骨の中に膿の袋ができてしまう「歯根嚢胞(しこんのうほう)」という病気や、骨髄炎を引き起こすことがあります。

さらに深刻なケースでは、炎症が顔や首の広範囲にまで広がり、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と呼ばれる重篤な感染症を引き起こすこともあります。蜂窩織炎は、顔や首の皮膚が赤く腫れ上がり、高熱が出たり、リンパ節が腫れたりといった全身症状を伴います。重症化すると呼吸困難に陥るなど命に関わる危険性もあるため、緊急の治療が必要となります。

このように、親知らずの問題は、単なる歯の痛みではなく、発熱や倦怠感といった全身症状を引き起こし、最悪の場合は入院を伴う治療が必要になることもあります。親知らずの違和感や炎症を軽視せず、初期の段階で適切な診断と処置を受けることが、このような重篤な事態を避けるために非常に重要です。

【セルフチェック】歯科医院の受診を検討すべき5つのサイン

ここでは、ご自身の親知らずの状態が歯科医院での診察を必要とするかどうか、客観的に判断するための具体的なサインを5つご紹介します。これらのサインは、あくまで受診を検討する目安であり、自己判断で「問題ない」と決めつけるためのものではありません。一つでも当てはまる場合は、専門家である歯科医師に相談し、適切な診断を受けることを強くおすすめします。

サイン1:親知らずやその周りに痛み・腫れ・違和感がある

親知らずの周りに痛みや腫れ、あるいは継続的な違和感がある場合、それは体が何らかの異常を知らせる明確なサインです。炎症が起きている証拠であり、たとえ「時々痛むだけ」「少し腫れているだけ」といった軽い症状であっても、決して軽視してはいけません。放置すれば症状が悪化し、より大きなトラブルにつながる可能性が高いです。特に痛みは、親知らずが歯茎を突き破ろうとしているときや、周囲に細菌が繁殖して炎症を起こしているときに現れやすい症状ですので、早めに歯科医師に相談することが大切です。

サイン2:食べ物が挟まりやすくなった

親知らずと隣の歯の間、あるいは親知らずと歯茎の間に食べ物が頻繁に挟まるようになったと感じたら、それは清掃が困難な環境になっている証拠です。親知らずは口の最も奥に位置しているため、歯ブラシの毛先が届きにくく、食べかすやプラーク(歯垢)が溜まりやすい傾向があります。食べ物が挟まったまま放置されると、そこに細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病、特に親知らず周囲の歯茎の炎症である智歯周囲炎の直接的な原因となります。挟まった食べ物が取れにくいと感じる場合は、歯科医院で相談し、適切な清掃方法や治療について検討しましょう。

サイン3:歯茎の腫れや出血を繰り返している

親知らずの周囲の歯茎が繰り返し腫れたり、歯磨きや食事の際に出血したりする場合、智歯周囲炎が慢性化している可能性が高いです。これは、口の中に炎症の「爆弾」を抱えているような状態と言えます。一時的に症状が引いても、それは治ったわけではなく、疲れやストレス、風邪などで体の免疫力が低下した際に、いつでも急性炎症に移行するリスクをはらんでいます。炎症が慢性化すると、周囲の骨に影響を及ぼしたり、他の健康な歯にも悪影響を及ぼすことがありますので、繰り返す歯茎の腫れや出血は、歯科医院を受診すべき重要なサインです。

サイン4:親知らずが原因で口臭が気になる

自分やご家族から、以前よりも口臭が気になる、特に膿のような嫌な臭いがすると指摘された場合、親知らずが原因である可能性も考えられます。親知らずの周りに溜まった食べかすや、智歯周囲炎によって発生した膿は、口の中で腐敗し、強い口臭の原因となることがあります。口臭は自分では気づきにくいことが多いため、他者からの指摘は貴重な情報です。口臭の原因が親知らずである場合、それは清掃状態の悪さや炎症の進行を示唆しているため、一度歯科医院で確認することをおすすめします。

サイン5:歯並びが変わってきた気がする

鏡を見たときに、以前と比べて前歯が少し重なってきた、あるいは歯並びがガタガタになってきたと感じる場合、その変化の一因として親知らずからの圧力が考えられることがあります。特に成人してから歯並びが変化してきたケースでは、親知らずが前に向かって萌出(ほうしゅつ)しようとすることで、手前の歯を押し動かしている可能性があります。親知らずが歯並びに与える影響については様々な見解がありますが、変化を感じる場合は一度歯科医院でレントゲン撮影を行い、親知らずの状態や歯並びへの影響の有無を確認してもらうことが推奨されます。これにより、将来的な歯並びの悪化を防ぐことにもつながります。

親知らずは必ず抜くもの?抜歯の判断基準とは

親知らずに何らかの症状があると、「すぐに抜歯しなければならない」と感じて不安になる方もいらっしゃるでしょう。しかし、すべての親知らずが必ずしも抜歯の対象となるわけではありません。抜歯はあくまで治療法の一つであり、歯科医師は患者さんの口腔内の状態や、将来的なリスクと残しておくことのメリットを総合的に考慮して、抜歯の必要性を判断します。

このセクションでは、どのような場合に抜歯が推奨されるのか、あるいは抜かずに経過観察で良いケースはどんなものか、具体的な判断基準を分かりやすく解説します。ご自身の親知らずの状態と照らし合わせながら、安心して歯科医院を受診するための参考にしてみてください。

抜歯が推奨される親知らずのケース

以下のような状態の親知らずは、さまざまなトラブルを引き起こす可能性が高いため、抜歯が推奨されるケースが多いです。ご自身の親知らずに当てはまるものがないか確認してみましょう。

痛みや腫れを繰り返している場合: 親知らずの周囲の歯茎が炎症を起こす「智歯周囲炎」を繰り返し、痛みや腫れが頻繁に起こる場合は、抜歯によって炎症の根本原因を取り除くことが勧められます。

斜めや横向きに生えていて、清掃ができない場合: 親知らずが斜めに傾いて生えていたり、横向きに完全に埋まっていたりすると、歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすい状態になります。これにより、虫歯や歯周病のリスクが格段に高まります。

隣の歯を虫歯にしたり、歯並びに悪影響を与えたりしている場合: 斜めに生えた親知らずが、手前の健康な歯(第二大臼歯)を押し続けることで、その歯の根元が虫歯になったり、歯並び全体に悪影響を与えたりすることがあります。隣の歯を守るためにも、抜歯が検討されます。

噛み合う歯がなく、歯茎や頬の粘膜を傷つけている場合: 親知らずが片側の顎にしか生えていない場合など、噛み合う相手の歯がないことがあります。このような親知らずは、突出して伸びてしまい、食事の際などに歯茎や頬の粘膜を噛んで傷つけてしまい、口内炎や痛みの原因となることがあります。

抜歯の必要がない親知らずのケース

親知らずはすべて抜かなければならない、というわけではありません。以下のような条件を満たす親知らずであれば、抜歯せずに残しておける可能性が高いです。

骨の中に完全に埋まっていて、レントゲンで確認しても問題を起こす兆候が見られない場合: 歯茎の中に完全に埋まっていて、隣の歯や神経に悪影響を与えていない親知らずは、無理に抜歯する必要がないと判断されることがあります。

まっすぐ生えていて、きちんと上下の歯と噛み合っている場合: 親知らずが他の歯と同じようにまっすぐに生え、噛み合わせにも問題がない場合は、奥歯として機能しているため、抜歯の対象とならないことが多いです。

歯磨きで十分に清掃ができ、清潔な状態を保てている場合: 親知らずが比較的きれいに生えていて、毎日の歯磨きで隅々まで汚れを落とすことができ、虫歯や歯周病のリスクが低い場合は、そのまま維持することが可能です。

これらの場合でも、定期的に歯科医院で検診を受け、親知らずの状態をチェックしてもらうことが大切です。万が一、将来的にトラブルの兆候が見られた際には、早期に対処することができます。

歯の矯正を考えている場合は抜歯が必要になることも

現在、歯列矯正を検討している方や、以前に矯正治療を受けた経験がある方は、症状がなくても親知らずの抜歯を勧められることがあります。これは、矯正治療で歯をきれいに並べるためのスペースを確保する目的や、治療後に歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」を防ぐ目的があるためです。

特に、親知らずが生える圧力は、前歯の歯並びに影響を与える可能性も指摘されています。そのため、矯正相談の際には、親知らずの状態についても詳しく確認し、治療計画に含めるべきか歯科医師と十分に話し合うことが重要です。矯正治療を考えている場合は、早めに歯科医院で相談し、親知らずの専門的な評価を受けておくことをおすすめします。

受診を迷う方へ|歯科医院での診察・治療の流れ

親知らずの違和感や不安を感じつつも、歯科医院での診察がどのようなものか分からず、受診をためらっている方もいらっしゃるかもしれません。「何をされるのだろう」「痛くないかな」「忙しいのに、何度も通うのは大変そう」といった心配は、誰にでもある自然な感情です。しかし、親知らずの問題は放置するとより深刻な状況を招くこともあります。

このセクションでは、歯科医院で行われる親知らずの診察から治療、そして治療後のケアまでの一連の流れをステップバイステップで詳しくご説明します。これにより、受診に対する心理的なハードルを下げ、安心して一歩を踏み出していただけることを目指します。まずは相談から始め、ご自身の親知らずの状態を正しく知ることが、不安を解消する第一歩となるでしょう。

ステップ1:問診と精密検査(レントゲン・CT撮影)

歯科医院を受診して最初に行われるのは、問診と検査です。まず、現在の症状について詳しくお伺いします。例えば、「いつ頃から親知らずの違和感がありますか?」「どのような時に痛みを感じますか?」「腫れや出血はありますか?」といった具体的な質問を通じて、患者様の状態や不安な点を把握していきます。

次に、お口の中全体の状態を確認するためのレントゲン撮影を行います。特に親知らずは、歯茎の下に埋まっていたり、斜めや横向きに生えていたりすることが多いため、レントゲン写真でしか正確な位置や生え方を把握できません。さらに、埋まっている親知らずが神経や血管とどのように位置しているか、歯の根の形はどうなっているかといった、より詳細な情報を得る必要がある場合は、CT撮影を行うこともあります。これらの精密な検査によって、親知らずの状態を正確に診断し、適切な治療計画を立てるための大切な情報が得られます。

ステップ2:診断と治療方針の説明

問診と精密検査の結果が出たら、歯科医師から患者様へ親知らずの状態と今後の治療方針について丁寧な説明があります。レントゲン写真やCT画像を見ながら、「この親知らずは斜めに生えているため、隣の歯に影響を与えています」「神経に近い位置にあるので、抜歯には注意が必要です」といった具体的な説明を受けられるでしょう。

また、親知らずを放置した場合のリスク、抜歯した場合のメリット・デメリット、そして抜歯以外の治療の選択肢(例えば、定期的な清掃指導で経過観察をする場合など)についても詳しく説明されます。患者様ご自身がご自身の状況を理解し、納得した上で治療方法を選択できるよう、インフォームド・コンセント(説明と同意)を重視していますので、疑問に思うことや不安な点は遠慮なく歯科医師に質問してください。

ステップ3:親知らずの治療(抜歯・消炎処置)

いよいよ治療段階に入りますが、もし親知らずやその周囲が強く痛み、腫れている場合は、すぐに抜歯を行うのではなく、まず炎症を抑えるための「消炎処置」を優先します。具体的には、抗生物質の処方や、患部の洗浄などを行い、炎症が落ち着いてから改めて抜歯を行うかどうかを判断します。

抜歯が必要と判断された場合は、まず局所麻酔をしっかりと施しますので、治療中に痛みを感じることはほとんどありません。麻酔が効いていることを確認してから抜歯処置を行います。親知らずの生え方や状態にもよりますが、まっすぐ生えている場合は比較的短時間で終わることが多く、複雑な埋伏親知らずの場合でも、歯科医師が慎重に処置を進めますのでご安心ください。

ステップ4:抜歯後の消毒と経過観察

親知らずの抜歯が無事に終わった後も、それで治療が完了というわけではありません。抜歯部位の治癒を促し、感染などのトラブルを防ぐために、抜歯後の適切なケアと経過観察が非常に重要です。

通常、抜歯の翌日、または数日後に再び歯科医院を受診し、傷口の状態を確認して消毒を行います。この際に、痛みや腫れが予想される場合は、痛み止めや抗生物質が処方されます。抜歯した部位を縫合している場合は、約1週間後に抜糸のために来院していただきます。歯科医師が治癒状況をしっかりと見守り、適切な指示を出してくれるため、指示に従って定期的に受診し、最後まで治療を終えることで、安心して口腔内の健康を取り戻すことができるでしょう。

親知らずの抜歯に関するよくある質問

親知らずについて歯科医院を受診する際、痛みや腫れ、費用、治療期間、そして仕事への影響など、さまざまな不安や疑問が頭をよぎるかもしれません。ここでは、そうした皆さんが抱きがちな実践的な疑問について、Q&A形式で分かりやすくご説明します。これらの情報を参考に、安心して歯科医院を受診してください。

Q1. 抜歯は痛いですか?腫れはどのくらい続きますか?

親知らずの抜歯に対する「痛い」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、抜歯処置中は局所麻酔をしっかりと効かせますので、ほとんど痛みを感じることはありません。麻酔が効いているかを確認しながら慎重に進めますので、ご安心ください。

抜歯後の痛みや腫れについては、親知らずの状態や抜歯の難易度によって個人差がありますが、一般的には抜歯後2〜3日が腫れのピークとなり、その後1週間ほどで徐々に落ち着いてきます。痛み止めが処方されますので、痛みが強い場合は我慢せずに服用していただくことで十分にコントロールが可能です。また、抜歯後の過ごし方によっても症状の出方が変わることがありますので、歯科医師や歯科衛生士からの指示をしっかり守ることが大切です。

Q2. 抜歯にかかる費用や時間はどのくらいですか?

親知らずの抜歯は基本的に健康保険が適用されます。抜歯にかかる費用は、親知らずの生え方や位置、抜歯の難易度によって異なります。例えば、まっすぐ生えている親知らずの抜歯であれば数千円程度ですが、骨の中に埋まっている「埋伏親知らず」の抜歯や、歯茎を切開して抜歯する必要がある場合は、手術の難易度が上がるため、費用も高くなる傾向にあります。一般的な目安としては、保険適用で片側おおよそ2,000円〜7,000円程度と考えておくと良いでしょう。ただし、抜歯前の検査でCT撮影が必要になる場合などは、別途費用がかかることがありますので、事前に歯科医院で確認してください。

治療時間についても、親知らずの状態によって大きく変わります。まっすぐ生えていて比較的簡単な抜歯であれば15分から30分程度で終わることも少なくありません。しかし、歯茎の中に深く埋まっていたり、複雑な形をしていたりする親知らずの抜歯では、1時間、あるいはそれ以上かかるケースもあります。初診時の検査や診断で、おおよその費用や時間について説明がありますので、不明な点があれば遠慮なく尋ねてみましょう。

Q3. 抜歯後の食事や生活で気をつけることはありますか?

抜歯後の治癒を順調に進めるためには、いくつか注意していただきたい点があります。まず、抜歯後数時間は麻酔が効いているため、唇や舌を噛んでしまわないよう、食事は控えてください。麻酔が切れてからは、抜歯した箇所に刺激を与えないよう、柔らかくて刺激の少ない食べ物を選ぶようにしましょう。

特に大切なのは、抜歯した穴にできる「血餅(けっぺい)」と呼ばれるかさぶたのようなものが剥がれないようにすることです。この血餅は、傷口を保護し、治癒を促進する上で非常に重要な役割を果たします。そのため、抜歯当日は強くうがいをしたり、ストローを使ったり、舌で傷口を触ったりすることは避けてください。また、飲酒や喫煙、激しい運動は血行を良くし、出血や腫れの原因となる可能性があるため、抜歯後数日間は控えるようにしましょう。これらの注意点を守ることで、トラブルなく回復へと向かうことができます。

Q4. 抜歯後は仕事を休む必要がありますか?

親知らずの抜歯後の仕事への影響は、多くのビジネスパーソンが気になる点でしょう。簡単な抜歯であれば、処置後に特別な問題がなければ、翌日から通常通り仕事に行かれる方がほとんどです。

しかし、下の親知らずで、特に歯茎を切開したり骨を削ったりする外科的な抜歯の場合には、術後の腫れや痛みが比較的強く出ることが予想されます。このようなケースでは、念のため1〜2日程度は安静に過ごし、体を休めることが推奨される場合もあります。もし、仕事への影響が心配な場合は、事前に歯科医師と十分に相談し、抜歯の予定や術後のリカバリー期間について確認しておきましょう。可能であれば、週末や連休前など、仕事への影響を最小限に抑えられるタイミングを選ぶことも一つの方法です。

Q5. どの歯科医院を選べばいいですか?

親知らずの抜歯を検討する際、どこの歯科医院を選ぶべきか悩む方もいるかもしれません。歯科医院選びのポイントとしては、まず親知らずの抜歯経験が豊富な歯科医師がいるかどうかを確認することをおすすめします。「口腔外科」を専門として標榜している歯科医院は、より複雑な抜歯にも対応できることが多いでしょう。

また、診断のために必要なCTなどの精密検査設備が整っているかも重要なポイントです。これにより、親知らずと神経や血管の位置関係を正確に把握し、安全な抜歯計画を立てることができます。さらに、治療前に現在の状態や治療方針、抜歯のメリット・デメリット、そして費用などについて、丁寧かつ分かりやすく説明してくれるかも、信頼できる歯科医院を見極める上で大切です。最終的には、ご自身が納得して治療を任せられると感じる歯科医師や歯科医院を選ぶことが、安心して治療を受けることにつながります。

まとめ:親知らずの不安は放置せず、専門家である歯科医師に相談しよう

ここまで、親知らずを放置した場合に起こりうるさまざまなリスクや、歯科医院を受診すべき具体的なサインについてお伝えしてきました。「まだ痛くないから大丈夫」「忙しくて歯医者に行く時間がない」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、親知らずのトラブルは、一度発生すると日々の生活に大きな支障をきたし、場合によっては隣の健康な歯まで失うことにつながりかねません。自己判断で「問題ない」と決めつけず、少しでも気になる点があれば、まずは専門家である歯科医師に相談することが、将来の大きなトラブルを回避する最も確実な方法です。

歯科医院での受診は、必ずしもすぐに親知らずを抜歯すると決める場ではありません。現在の状態を正確に把握し、将来的なリスクを理解するための第一歩です。ご自身の状況に合わせた適切なアドバイスを受けることで、漠然とした不安を解消し、安心した日々を送ることができます。ぜひこの機会に、お近くの歯科医院を受診されてみてはいかがでしょうか。

 

少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

志田 祐次郎 | Shida Yujiro
日本大学松戸歯学部卒業後、国保旭中央病院、医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科に勤務し、医療法人Belldent志田歯科の理事を務める。 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校の講師を経て、絹の台歯科クリニック、いちファミリー歯科クリニックで勤務を重ね、2020年に「かなまち志田歯科」開院。  

【所属】

 

【略歴】

 

  金町駅/京成金町駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科
かなまち志田歯科
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