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医療コラム

親知らず抜歯後の食事はいつから普通食OK?当日〜1週間の献立例|金町駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科「かなまち志田歯科」平日20時/土曜18時まで診療の総合歯科医

親知らず抜歯後の食事はいつから普通食OK?当日〜1週間の献立例

親知らず抜歯後の食事はいつから普通食OK?当日〜1週間の献立例

葛飾区金町の歯医者・矯正歯科『かなまち志田歯科』です。

親知らずの抜歯は、多くの方にとって初めての経験であり、術後の生活、特に食事について不安を感じるのは当然のことです。特に「いつから普段通りの食事ができるのか」「何を食べたら傷口に良いのか」「買って済ませられるものはあるのか」といった疑問は尽きないでしょう。この記事では、親知らず抜歯後の食事について、抜歯当日から1週間後までの具体的な献立例や、回復を早めるための食事の注意点、さらにはコンビニエンスストアで手軽に購入できるおすすめ商品まで、幅広くご紹介します。この記事を読み終える頃には、抜歯後の食事に関する不安が解消され、安心して回復に専念できるようになるでしょう。

【結論】親知らず抜歯後、普通の食事はいつから食べられる?

親知らずの抜歯後、「いつから普段通りの食事ができるのだろう」と不安に感じる方は少なくありません。一般的に、完全に普通の食事に戻れるのは抜歯後1〜2週間程度を目安にしてください。ただし、これはあくまで目安であり、抜歯の難易度や術後の痛み、腫れの程度、そしてご自身の回復力によって個人差が大きいことを理解しておくことが大切です。

抜歯後の食事は、麻酔が切れてから流動食や柔らかいものから始め、段階的に硬さを上げていくプロセスが必要です。無理に普通の食事に戻そうとすると、傷口の治癒を妨げたり、合併症を引き起こしたりするリスクがあります。焦らず、ご自身の体の状態に合わせて、慎重に食事のステップアップを進めることが、スムーズな回復への近道となります。

この記事では、抜歯後当日から1週間後までの食事の進め方や具体的な献立例を詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしながら、ご自身のペースで回復を目指してください。

普通の食事に戻すための3つのチェックポイント

抜歯後に普通の食事に戻すタイミングは、ご自身の回復状況を正確に把握することが重要です。以下の3つのチェックポイントを確認しながら、食事のレベルを上げていきましょう。

まず1つ目は、「痛みの程度」です。食事を噛んだときに、抜歯した箇所に強い痛みを感じないか確認してください。多少の違和感や鈍い痛みは回復過程で正常な反応ですが、鋭い痛みやズキズキとした痛みが続く場合は、まだ普通の食事は早いサインです。無理に噛むと傷口を刺激し、回復を遅らせる原因にもなります。

2つ目は、「腫れの引き具合」です。抜歯後は、顔の頬などが腫れることがありますが、大きな腫れが治まっているかを確認しましょう。腫れが残っていると、口が十分に開けにくかったり、食事中に誤って内側の頬を噛んでしまったりするリスクがあります。腫れが引いて、口をスムーズに動かせるようになってから、次のステップへ進むようにしましょう。

そして3つ目は、「開口障害の有無」です。抜歯後は、一時的に口が大きく開けにくくなる「開口障害」が生じることがあります。食事をするのに十分な程度まで口が開けられるか、無理なく食べ物を口に運べるかどうかも重要な判断基準です。口が開けにくい状態で無理に食べようとすると、食事自体が苦痛になり、十分な栄養摂取を妨げる可能性もあります。

なぜ抜歯後の食事は注意が必要?回復を早める3つの理由

親知らずの抜歯後には、いくつかの理由から食事に特別な注意が必要です。これらの理由を理解することで、なぜ特定の食品を避けるべきなのか、どのように食事を進めるべきなのかが明確になり、より安心して回復に専念できるようになります。

1つ目の理由は、「血餅(けっぺい)の保護」です。抜歯した後の穴には、血液が固まってできる血餅というゼリー状のかさぶたが形成されます。この血餅は、傷口を保護し、骨や歯肉が新しく作られるための足場となる、治癒過程で非常に重要な役割を果たします。硬い食べ物を噛んだり、刺激を与えたりすることで血餅が剥がれてしまうと、骨が露出して激しい痛みを伴う「ドライソケット」と呼ばれる合併症を引き起こすリスクがあります。ドライソケットになると治癒が大幅に遅れるため、血餅を大切に守ることが何よりも重要です。

2つ目の理由は、「感染の予防」です。抜歯後の傷口は細菌に対して非常にデリケートな状態です。食べ物のカスが傷口に入り込むと、それが原因で細菌が繁殖し、炎症や感染症を引き起こす可能性があります。そのため、柔らかく、うがいで簡単に洗い流せるような食事が推奨されます。傷口を清潔に保つことは、感染症を防ぎ、スムーズな回復を促すために不可欠です。

3つ目の理由は、「痛みや腫れの抑制」です。抜歯後の傷口は、わずかな刺激でも痛みや腫れを引き起こしやすい状態にあります。刺激の強い辛い食べ物や、熱すぎるもの、そして硬い食べ物を無理に噛む行為は、傷口に直接的なストレスを与え、痛みや腫れを長引かせ、治癒を遅らせる原因となります。これらの刺激を避けることで、痛みや腫れを最小限に抑え、快適な回復期間を過ごせるようになります。

【時期別】親知らず抜歯後の食事ガイド&献立例

親知らずの抜歯後は、傷口の回復を助け、合併症を防ぐために食事内容に特別な注意が必要です。いつから普通の食事ができるのか、何をどれくらい食べたら良いのかといった疑問は尽きません。このセクションでは、抜歯後の回復段階を「抜歯当日」「2〜3日目」「4日〜1週間」の3つの期間に分けて、それぞれの時期に適した食事のポイントと、具体的な献立例を詳しくご紹介します。ご自身の回復状況と照らし合わせながら、安心して食事を選べる実践的なガイドとしてご活用ください。

抜歯当日(〜24時間):流動食で傷口を安静に

抜歯後24時間以内の食事は、傷口を最大限に安静に保ち、血餅(けっぺい)を安定させることが最も重要です。血餅は、抜歯した穴を塞ぐかさぶたのようなもので、傷の治りを助ける大切な役割を担っています。この時期は、食べ物を噛むこと自体が傷口への刺激となり、血餅が剥がれてしまうリスクがありますので、流動食や、ほとんど噛まずに飲み込めるものを選びましょう。

具体的な食事としては、飲むタイプのヨーグルトや冷たいスープ、栄養補助ゼリーなどが適しています。また、熱い飲み物や食べ物は血行を促進し、再出血のリスクを高める可能性があります。そのため、必ず人肌程度か、冷たいものを選ぶようにしてください。食欲がなくても、水分と最低限の栄養補給は大切ですので、無理のない範囲で少しずつ摂取しましょう。

食事を始めるタイミングは「麻酔が切れてから」

抜歯後の最初の食事は、必ず歯科麻酔が完全に切れてから摂るようにしてください。麻酔が効いている間は、頬や唇、舌の感覚が麻痺しているため、熱いもので火傷をしてしまったり、誤って口の中を噛んでしまったりしても気づかない危険性があります。これにより、傷口以外の場所を傷つけてしまうことにもつながりかねません。

麻酔の効果が完全に切れるまでには、一般的に2〜3時間程度かかります。焦らず、口の感覚が完全に戻ったことを確認してから、ゆっくりと食事を始めるようにしましょう。感覚が戻るまでの間は、無理に食事を摂ろうとせず、安静に過ごすことが大切です。

当日の食事メニュー例

抜歯当日に適した、手軽に用意できる食事のメニュー例を以下に挙げます。

飲むタイプのヨーグルト

冷製スープ(ヴィシソワーズ、コーンポタージュなど)

栄養補助ゼリー飲料(ウィダーinゼリーなど)

プリン、ババロア

豆腐(冷奴など)

スムージー(ストローは使わずに)

抜歯後2〜3日目:痛みや腫れのピークを乗り切る食事

抜歯後2〜3日目は、痛みや腫れがピークに達することが多い時期です。この期間も引き続き、柔らかい食事が中心となりますが、抜歯当日よりも少しだけステップアップし、「ほとんど噛まなくても食べられるもの」や、わずかな咀嚼で済むものを選びましょう。傷口への負担を最小限に抑えつつ、栄養をしっかりと摂ることが回復を早める鍵となります。

食欲がなくても、身体の回復にはエネルギーと栄養が必要です。おかゆやマッシュポテト、茶碗蒸しなど、消化しやすく栄養価の高いものを意識して摂取しましょう。食事を摂る際は、抜歯した側とは反対の健康な歯でゆっくりと噛むように心がけ、食べ物のカスが傷口に入り込まないように注意してください。食後は、優しくうがいをして口の中を清潔に保つことも大切です。

痛みが強い時期の食事メニュー例

抜歯後2〜3日目の、痛みや腫れのピーク時に適した食事のメニュー例を以下に挙げます。

おかゆ、おもゆ

マッシュポテト

茶碗蒸し

スクランブルエッグ

よく煮込んで短く切ったうどん

豆腐やひき肉を使ったあんかけ料理

バナナなどの柔らかい果物

抜歯後4日〜1週間:普通食へ移行する準備期間

抜歯後4日目から1週間程度は、痛みや腫れが徐々に引き始め、少しずつ普通の食事に近づけていく「移行期間」です。この時期になれば、これまでよりも形のあるものを食べられるようになりますが、まだ傷口は完全に治癒していません。硬すぎるものや、刺激の強いもの、細かくて傷口に詰まりやすいものは引き続き避けるようにしましょう。

ご自身の口の状態を確認しながら、焦らずに少しずつ食事の硬さや種類を増やしていくことが大切です。例えば、柔らかめに炊いたご飯や煮魚、柔らかいハンバーグなどが良いでしょう。引き続き、抜歯した側で強く噛むのは避け、健康な側でゆっくりと咀嚼するようにしてください。少しでも痛みや違和感を感じたら、無理せず元の柔らかい食事に戻すなど、慎重に進めましょう。

回復期の食事メニュー例

抜歯後4日〜1週間の回復期に適した食事のメニュー例を以下に挙げます。普通食に近いですが、まだ配慮が必要な段階のメニューです。

柔らかめに炊いたご飯

煮魚や蒸し魚

柔らかいハンバーグや鶏団子

卵焼き、だし巻き卵

よく煮込んだ野菜(シチューやポトフなど)

細かく刻んだパスタ

【コンビニで買える】抜歯後におすすめの食事リスト

親知らずの抜歯後は、痛みやだるさで体調が優れないことも多く、毎日の食事の準備が大きな負担になることがあります。しかし、コンビニエンスストアを上手に活用すれば、手軽に抜歯後の回復に適した食事を用意できます。

このセクションでは、抜歯当日、抜歯後2〜3日目、そして回復期と、時期ごとに適したコンビニで購入できる具体的な食品をリストアップしてご紹介します。ご自身の回復状況に合わせて、無理なく適切な食事を選べるように、ぜひ参考にしてください。

【抜歯当日向け】飲むだけ・食べるだけの食品

抜歯当日は、傷口を最大限に安静に保つことが最も重要です。そのため、噛む必要がなく、傷口に負担をかけない流動食や、それに近い形状の食品を選ぶようにしてください。コンビニでは、以下のような調理不要で手軽に摂取できる食品がおすすめです。

栄養補助ゼリー飲料(inゼリー エネルギーなど)

カップタイプのヨーグルトやプリン

パックのコーンスープやポタージュ(温めずに飲むか、人肌程度に温めてください)

絹ごし豆腐

甘酒(アルコール分ゼロのもの)

【抜歯後2〜3日向け】少し噛める柔らかい食品

抜歯後2〜3日目は、痛みや腫れがピークになることが多い時期です。引き続き柔らかい食事が中心ですが、少しずつ食感のあるものを試せるようになります。最小限の咀嚼で食べられる、以下のようなコンビニ食品がおすすめです。

レトルトのおかゆ

パックの茶碗蒸し

ポテトサラダ(具が大きくないものを選び、必要であればさらに潰してから食べてください)

温泉卵

豆腐そうめん

【回復期向け】調理が簡単な食品

抜歯後4日目から1週間程度は、痛みや腫れが引き始め、普通食へ移行する準備期間です。まだ硬いものや刺激物は避けるべきですが、簡単な調理で食べられる、少し食感のある食品を取り入れることができます。コンビニで手に入る、以下のような食品が便利です。

冷凍うどん(袋の表示通りに加熱した後、さらによく煮込んで柔らかくしてください)

レトルトのシチューやカレー(柔らかめに炊いたご飯と合わせてください)

冷凍のグラタンやドリア

サラダチキン(手で細かくほぐしてから食べると、さらに負担が少なくなります)

袋入りのカット野菜(スープや煮物に入れると、手軽に野菜を摂取できます)

要注意!親知らず抜歯後に避けるべき食べ物・飲み物

親知らずの抜歯後は、傷口の回復を妨げないように食事に細心の注意が必要です。ここでは、「何を食べるか」と同じくらい「何を避けるか」が重要になります。回復を遅らせたり、痛みや腫れを悪化させたりする可能性のある食べ物や飲み物について、その理由とともに詳しくご説明します。

傷口を刺激するもの(硬い・辛い・熱い)

抜歯後の傷口は非常にデリケートな状態です。物理的、化学的な刺激は、痛みや腫れを悪化させるだけでなく、治癒を遅らせる原因にもなります。

まず、【硬いもの】は避けてください。せんべいやナッツ、フランスパンなどの硬い食べ物は、噛むときに傷口に直接当たり、物理的に傷つけたり、治癒に重要な役割を果たす血餅(けっぺい)を剥がしてしまうリスクがあります。血餅が剥がれると激しい痛みを伴うドライソケットの原因にもなるため、特に注意が必要です。

次に、【辛いもの】も控えるようにしましょう。唐辛子やカレー粉といった香辛料を多く使った料理は、傷口にしみて強い痛みや炎症を引き起こす可能性があります。また、血管を拡張させる作用もあるため、再出血の原因となることもあります。

最後に、【熱いもの】も避けるべきです。熱いスープやラーメン、熱いお茶などは、患部の血行を促進しすぎてしまい、再出血のリスクを高めたり、腫れを悪化させたりする可能性があります。食事や飲み物は、人肌程度か、冷ましたものを摂るように心がけてください。

血行を促進するもの(アルコール・香辛料)

抜歯後には、血行を過度に促進するような飲食物は避けることが大切です。血流が良くなりすぎると、出血が止まりにくくなったり、腫れが長引いたりする原因になります。

特に【アルコール飲料】は、ビール、ワイン、日本酒など種類を問わず控えるべきです。アルコールは全身の血流を良くする作用があるため、抜歯後の傷口からの出血を誘発したり、すでに生じている腫れをさらに悪化させたりする可能性があります。また、歯科医師から抗生物質や痛み止めが処方されている場合は、アルコールと一緒に摂取すると薬の効果が弱まったり、副作用が強く出たりする危険性もあります。服薬期間中は特に、アルコールの摂取は絶対に避けてください。

【香辛料】も、辛いものと同様に血行を促進する作用があるため注意が必要です。唐辛子だけでなく、胡椒や山椒なども、抜歯直後のデリケートな傷口の痛みを増強させる可能性があります。回復初期の間は、できるだけ刺激の少ない味付けの食事を選ぶようにしましょう。

血餅が剥がれるリスクがあるもの(ストローを使う飲み物・麺類)

抜歯後の最も注意すべき合併症の一つに「ドライソケット」があります。これは抜歯した穴にできる血餅が剥がれてしまい、骨が露出することで激しい痛みを伴う状態です。このドライソケットを引き起こす大きな原因の一つが、口の中に陰圧(いんあつ)を生じさせる行為です。

【ストローの使用】は、まさにこの陰圧を生じさせる代表的な行為です。飲み物をストローで吸い上げる際に口の中が陰圧になり、せっかくできた血餅が吸引されて剥がれてしまうリスクが非常に高いのです。抜歯後はストローを使わずに、コップから直接ゆっくりと飲むようにしてください。

同様に、【麺類をすする】行為も危険です。ラーメンやそば、パスタなどを勢いよくすすると、ストローを使うのと同じように口の中に陰圧が生じ、血餅が剥がれる可能性があります。麺類を食べる際は、短く切ってスプーンやフォークでそっと口に運ぶように心がけましょう。

傷口に詰まりやすいもの(ゴマ・小さい粒状の食べ物)

抜歯した穴は、完全に塞がるまでに時間がかかります。この穴に食べ物のカスが詰まってしまうと、細菌が繁殖し、感染症や炎症の原因となることがあります。

特に【ゴマ、七味、ふりかけ】といった粒が小さく、細かい食べ物は注意が必要です。これらは抜歯窩(ばっしか)に入り込みやすく、一度入ってしまうと歯磨きやうがいだけではなかなか取り除くことができません。傷口に残った食べ物のカスは、痛みや腫れを長引かせる原因となるため、回復初期は避けるべきです。

その他にも、【イチゴの種やキウイの種】、また【細かいパンくず】なども同様に、小さくて硬い粒状のものは傷口に入り込みやすい特性があります。これらが原因で感染を引き起こす可能性もあるため、抜歯後の数日間はこれらの食品を避けて、傷口を清潔に保つことを優先しましょう。もし食べ物が詰まってしまったと感じたら、無理に自分で取ろうとせず、歯科医院に相談することが大切です。

食事以外も大切!抜歯後の回復を早める生活の注意点

親知らずの抜歯後の回復は、食事管理だけで決まるわけではありません。日常生活における過ごし方も、傷口の治癒や痛み、腫れの軽減に大きく影響します。口腔ケアや身体活動、さらには服用する薬の管理など、食事以外の要素も回復速度に深く関わってきます。このセクションでは、具体的な注意点を「口腔ケア」「身体活動」「服薬」の3つの観点から詳しくご説明しますので、ぜひ日々の生活で実践してみてください。

歯磨き・うがいは優しく|血餅を守る口腔ケア

抜歯後の口腔ケアは、傷口にできた「血餅(けっぺい)」を保護することを最優先に行う必要があります。血餅は、抜歯窩(ばっしか)と呼ばれる抜歯した穴を塞ぐかさぶたのようなもので、傷口の治癒過程において非常に重要な役割を果たします。

歯磨きについては、抜歯当日は抜歯した箇所とその周辺を避け、他の歯を優しく磨くようにしてください。歯ブラシの毛先が傷口に直接当たらないよう、細心の注意を払いましょう。間違って傷口を刺激すると、血餅が剥がれてしまったり、再出血の原因になったりする可能性があります。

うがいに関しても、抜歯後24時間は特に注意が必要です。強く「ブクブクうがい」をすると、口の中に陰圧が生じて血餅が剥がれやすくなります。これを防ぐため、口に水を含んだら、強くゆすぐのではなく、顔を傾けて静かに流し出す程度の「ゆすぎ」に留めてください。歯科医院で処方されたうがい薬がある場合も同様に、優しくゆすぐようにしましょう。

運動・入浴・喫煙は血行が良くなるため控える

抜歯後は、体調が戻るまで血行を促進する行動は控えることが大切です。血流が良くなると、傷口からの出血が止まりにくくなったり、痛みや腫れが悪化したりするリスクが高まります。

運動や入浴については、激しい運動はもちろん、長時間の入浴も体温を上昇させ、血流を増加させる原因となります。抜歯後2〜3日は、シャワー程度で済ませるのが望ましいでしょう。湯船に浸かる場合でも、短時間でぬるめの温度に設定し、体調をみながら入るようにしてください。

喫煙は、抜歯後の回復を著しく妨げるため、できる限り控えることを強くおすすめします。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血行を悪くするため、傷の治りを遅らせてしまいます。さらに、「吸う」という行為自体が口の中に陰圧を生じさせ、血餅を剥がす「ドライソケット」のリスクを高めてしまいます。少なくとも傷口が安定するまでは、禁煙することが大切です。

痛み止めや抗生物質は医師の指示通りに服用する

抜歯後に歯科医師から処方された薬剤は、回復を助け、合併症を防ぐために非常に重要です。必ず指示された用法・用量を守って服用しましょう。

痛み止めについては、痛みが強くなるのを待つのではなく、麻酔が切れるタイミングを見計らって早めに服用すると効果的です。我慢しすぎると、痛みがコントロールしにくくなることがあります。

抗生物質(化膿止め)は、抜歯後の細菌感染を予防するために処方されます。もし途中で症状が楽になったとしても、自己判断で服用を中断することは絶対に避けてください。処方された日数分をすべて飲み切ることが重要です。これは、薬が途中で効かなくなってしまう「薬剤耐性菌」の発生を防ぐためにも不可欠なことだからです。

いずれの薬も、歯科医師や薬剤師から説明された内容をよく確認し、不明な点があればすぐに質問するようにしてください。正しい服用方法を守ることが、スムーズで安全な回復につながります。

要注意!親知らず抜歯後に避けるべき食べ物・飲み物

親知らずの抜歯後は、傷口がデリケートな状態のため、普段通りの食事には注意が必要です。何を避けるべきかを知っておくことは、回復をスムーズに進める上で非常に大切になります。傷口を刺激するもの、血行を促進して出血や腫れを引き起こすもの、そして傷口に食べカスが詰まりやすいものなど、避けるべき飲食物とその理由を詳しくご紹介します。

傷口を刺激するもの(硬い・辛い・熱い)

抜歯後の傷口は非常に敏感なため、物理的・化学的な刺激は避ける必要があります。

まず、硬い食べ物は、せんべいやナッツ類、フランスパンなどが挙げられます。これらを噛むことで、抜歯した箇所に直接的な物理的ダメージを与えてしまい、傷口を傷つけたり、治癒に必要な血餅(けっぺい)が剥がれてしまったりするリスクがあります。血餅が剥がれると、骨が露出する「ドライソケット」という激しい痛みを伴う状態になる可能性があるため、特に注意が必要です。

次に、辛い食べ物は、唐辛子やカレー粉などの香辛料を多く使った料理が該当します。これらが傷口に触れると、強い刺激となり激しい痛みを引き起こすことがあります。回復を妨げるだけでなく、不快な思いをするため、抜歯後しばらくは控えましょう。

さらに、熱い食べ物や飲み物も要注意です。熱いスープやラーメン、熱々のお茶などは、血管を拡張させる作用があるため、抜歯後の出血を誘発したり、すでに止血している場合でも再出血の原因となったりすることがあります。また、傷口の炎症を悪化させ、痛みや腫れを長引かせる可能性もありますので、人肌程度に冷ましてから摂取するようにしてください。

血行を促進するもの(アルコール・香辛料)

抜歯後は、体内の血行を過度に促進する飲食物も避けるべきです。血行が良くなりすぎると、止血がしにくくなったり、痛みや腫れが悪化したりする可能性があります。

アルコール飲料は、ビール、ワイン、日本酒など種類を問わず、抜歯後しばらくは控えるようにしましょう。アルコールには血行を促進する作用があるため、出血が止まりにくくなったり、抜歯後の腫れを悪化させたりする原因となります。また、歯科医院から処方された痛み止めや抗生物質(化膿止め)を服用している期間は、アルコールとの相互作用により薬の効果が弱まったり、副作用が強く出たりする可能性もあります。服薬期間中は特に、アルコールは厳禁と心得てください。

香辛料も血行促進作用を持つものがあります。唐辛子だけでなく、胡椒や山椒なども、過剰に摂取すると血流を良くし、傷口の痛みを増強させる可能性があります。回復初期は、刺激の少ない薄味の食事を心がけるようにしましょう。

血餅が剥がれるリスクがあるもの(ストローを使う飲み物・麺類)

抜歯後の最も深刻な合併症の一つである「ドライソケット」を防ぐために、特定の食べ方や飲み方には特に注意が必要です。

ストローの使用は、抜歯後絶対に行ってはいけない行為の一つです。ストローで飲み物を吸い込む際、口の中に「陰圧(いんあつ)」と呼ばれる負圧が生じます。この陰圧が、抜歯した穴に形成されている治癒に不可欠な血餅を吸い上げて剥がしてしまうリスクが非常に高いのです。血餅が剥がれて骨が露出し、細菌に感染すると、激しい痛みや炎症を引き起こすドライソケットになる可能性が高まります。飲み物を飲む際は、コップから直接ゆっくりと飲むようにしてください。

同様に、ラーメンやそば、うどんなどの麺類を「すする」行為も危険です。これもストローと同様に口の中に陰圧を生じさせ、血餅が剥がれる原因となり得ます。麺類を食べる場合は、フォークやスプーンで短く切って、すすらずに口に運ぶようにしましょう。

傷口に詰まりやすいもの(ゴマ・小さい粒状の食べ物)

抜歯した穴は、完全に塞がるまでに時間がかかります。この穴に食べ物のカスが詰まってしまうと、細菌が繁殖し、感染症や炎症の原因となることがあります。

特に【ゴマ、七味、ふりかけ】といった粒が小さく、細かい食べ物は注意が必要です。これらは抜歯窩(ばっしか)に入り込みやすく、一度入ってしまうと歯磨きやうがいだけではなかなか取り除くことができません。傷口に残った食べ物のカスは、痛みや腫れを長引かせる原因となるため、回復初期は避けるべきです。

その他にも、【イチゴの種やキウイの種】、また【細かいパンくず】なども同様に、小さくて硬い粒状のものは傷口に入り込みやすい特性があります。これらが原因で感染を引き起こす可能性もあるため、抜歯後の数日間はこれらの食品を避けて、傷口を清潔に保つことを優先しましょう。もし食べ物が詰まってしまったと感じたら、無理に自分で取ろうとせず、歯科医院に相談することが大切です。

親知らず抜歯後の食事に関するよくある質問(Q&A)

親知らずの抜歯後、食事についてはいろいろな疑問や不安が出てくるものです。ここでは、多くの方が抱きがちな具体的な質問にお答えします。ご自身の状況と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてみてください。

Q. 抜いた側の歯でいつから噛んでいい?

抜歯した側でいつから噛んで良いのかは、多くの方が疑問に感じる点ではないでしょうか。明確に「何日後から」という基準があるわけではなく、傷口の痛みや違和感がなくなり、歯茎がある程度治癒してからが目安になります。一般的には、抜歯後1〜2週間以降に、まずは非常に柔らかいものから少しずつ試してみるのがおすすめです。

もし、噛んだときに痛みを感じたり、違和感が強かったりする場合は、無理せずに中止してください。傷口はデリケートな状態が続いているため、焦らずに自分の体の回復状況に合わせて慎重に進めることが大切です。最終的な判断や具体的な時期については、抜歯後の経過観察で歯科医師に確認するのが最も安全で確実でしょう。

Q. 穴に食べ物が詰まったらどうすればいい?

親知らずを抜いた後の穴に食べ物が詰まってしまうと、とても気になりますよね。しかし、爪楊枝や指、歯ブラシなどで無理やり取ろうとすることは、絶対に避けてください。傷口を傷つけたり、細菌を侵入させてしまったりする危険性があるため、回復を遅らせる原因になりかねません。

正しい対処法としては、まず食後にぬるま湯で優しく口をゆすぐことを試してください。強く「ブクブク」とゆすぐのではなく、口に水を含んで静かに顔を傾ける程度で十分です。それでも食べ物が取れない場合や、どうしても気になる場合は、無理をせずに抜歯した歯科医院に相談しましょう。歯科医院では、専用の器具を使って安全に食べ物のカスを取り除き、傷口を洗浄してくれますので安心してください。

Q. 回復を早める栄養素はありますか?

抜歯後の体の回復を早めるためには、バランスの取れた食事がとても重要です。特に傷の治癒をサポートし、免疫力を高める働きのある栄養素を意識して摂るようにしましょう。

例えば、傷ついた組織の修復に不可欠な「タンパク質」は、豆腐や卵、ヨーグルトなどの柔らかい食品から摂取しやすいです。また、コラーゲンの生成を助け、免疫力を高める「ビタミンC」は、果物を使ったスムージーやゼリーなどで補うことができます。皮膚や粘膜の健康を保つ「ビタミンA」は、かぼちゃや人参のポタージュなどから摂るのがおすすめです。

食事が摂りにくい時期だからこそ、これらの栄養素を意識してバランス良く摂取することが、スムーズな回復につながります。

まとめ:正しい食事とケアで、親知らず抜歯後の回復を早めよう

親知らずの抜歯後は、日常生活の中で特に食事に対する不安が大きくなりがちですが、適切な知識と準備があれば、不安なく回復期を過ごせます。この記事を通じて、抜歯後の回復は「食事の段階的なステップアップ」、「血餅を守るための生活習慣」、「正しい口腔ケア」という3つのポイントが鍵を握ることをご理解いただけたでしょう。

抜歯当日から1週間後までの時期別食事ガイドを参考に、ご自身の回復状況に合わせて献立を調整し、コンビニエンスストアの食品なども賢く活用してください。また、避けるべき食べ物や飲み物を把握し、喫煙や飲酒など血行を促進する行動を控えることが、痛みや腫れを最小限に抑え、スムーズな回復につながります。

もし痛みがなかなか引かない、腫れが続く、出血が止まらないなど、いつもと違う症状に気づいた場合は、決して自己判断せずに、速やかに抜歯を担当した歯科医院に相談することが大切です。正しい食事とケアで、親知らず抜歯後の快適な回復を目指しましょう。

 

少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

志田 祐次郎 | Shida Yujiro
日本大学松戸歯学部卒業後、国保旭中央病院、医療法人恵潤会つるみ歯科・小絹つるみ歯科に勤務し、医療法人Belldent志田歯科の理事を務める。 学校法人広沢学園つくば歯科衛生士専門学校の講師を経て、絹の台歯科クリニック、いちファミリー歯科クリニックで勤務を重ね、2020年に「かなまち志田歯科」開院。  

【所属】

 

【略歴】

 

  金町駅/京成金町駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科
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